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「政治家削減」というポピュリズムの罠――「身を切る改革」がもたらす、民主主義のコストカットと本当の代償
「積極的にやりたい人間なんて、どこにもいない」――。 会合の後、自民党幹部がこぼしたこの本音が、すべてを物語っている。 12月3日、自民党は衆議院定数の1割削減案を事実上了承した。岩屋毅前外相が「拙速で乱暴だ」と声を荒らげても、その流れは止まら... -
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パンがなければ「お米券」でパスタを食べればいいじゃない
「お米券」でパスタやスナック菓子も買えるようにする——。 2025年11月28日、鈴木憲和農林水産大臣が放ったこのジョークのような発言に、私は思わず膝を打った。「なんと柔軟な発想だろうか!」と。 歴史的なコメ高騰に苦しむ国民のために、政府がひねり出... -
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反中デモは”韓国社会の鏡”である――李在明政権の誤算と若者の反乱
「チャイナ・アウト」が響くソウルの街角 ソウル中心部の繁華街に、「チャイナ・アウト(中国は出ていけ)」のシュプレヒコールが響き渡る。2025年秋以降、韓国各地で反中デモが頻発しているのだ。 きっかけは李在明(イ・ジェミョン)政権が9月末に導入し... -
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共同親権という“正解”を急ぐ社会 |「国際基準」に追いつく前に、私たちは何を見失っているのか
「また“国際基準”が来た」 日本の家族制度に、「国際基準」という言葉が降ってきた。 2026年4月から、離婚後も父母の双方が親権を持てる「共同親権」が導入される。長らく日本では、離婚後に親権を持てるのは一方だけという「単独親権」が続いてきた。 「... -
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削る政治と、削られる民意
議員定数削減ブームの背景 2025年10月17日、吉村洋文代表がフジテレビ番組で「議員定数削減は絶対条件」と発言したことをきっかけに、SNS上で大きな議論が巻き起こった。「身を切る改革だ!」というかけ声が、まるでお祭りのようにX(旧Twitter)を駆け巡... -
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お代替わり総裁選~変わらぬ面々の変わらぬ芝居
「解党的出直し」を掲げた自民党総裁選。しかし蓋を開けてみれば、いつもの顔ぶれによる、いつもの政治ショーが華々しく繰り広げられている。メディアは連日総裁候補の一挙手一投足を追い、派閥の駆け引きが表面化し、政策論争よりも人気取りの発言が目立... -
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アフリカ・ホームタウン構想の撤回は日本外交の後退か ― 誤解と偏見が奪った国際交流の機会
はじめに:27,000人の署名が止めた国際交流事業 2025年9月25日、国際協力機構(JICA)は「アフリカ・ホームタウン構想」の撤回を発表しました。わずか1か月前、第9回アフリカ開発会議(TICAD9)で華々しく発表されたこのプロジェクトは、思いがけない形で... -
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伊東温泉『責任の湯』新装開店
~市民の皆様に心からお詫び申し上げます~ 🏮 温泉由来記 🏮 この度、伊東温泉街に新たな名湯が誕生いたしました。その名も「責任の湯(せきにんのゆ)」。 古来より伊東の地は、源頼朝公も湯治に訪れたという歴史ある温泉地でございますが、この「責任の... -
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ニシムタ問題が映す“古い日本型商習慣”の延命──昭和の慣習は令和で通じるのか
鹿児島のホームセンター「ニシムタ」が公正取引委員会から指摘を受け、確約手続による是正を迫られました。問題とされたのは、納入業者に「商品管理費」や「広告協賛金」といった名目で根拠不明な費用を負担させたり、新規開店の際に従業員を無償で派遣さ... -
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日本郵便の軽自動車停止処分:物流危機の序曲か?
日本郵便が国土交通省の厳しい処分を受け、2025年10月中にも軽自動車の使用停止が決定。全国2,391か所の郵便局、実に75%で点呼違反が発覚し、配達員の安全確認を怠った事実は衝撃的だ。この「軽バン停止劇」は、物流にどんな影響を及ぼすのか? 点呼違反...
