政治・経済– category –
-
政治・経済
「政治家削減」というポピュリズムの罠――「身を切る改革」がもたらす、民主主義のコストカットと本当の代償
「積極的にやりたい人間なんて、どこにもいない」――。 会合の後、自民党幹部がこぼしたこの本音が、すべてを物語っている。 12月3日、自民党は衆議院定数の1割削減案を事実上了承した。岩屋毅前外相が「拙速で乱暴だ」と声を荒らげても、その流れは止まら... -
政治・経済
パンがなければ「お米券」でパスタを食べればいいじゃない
「お米券」でパスタやスナック菓子も買えるようにする——。 2025年11月28日、鈴木憲和農林水産大臣が放ったこのジョークのような発言に、私は思わず膝を打った。「なんと柔軟な発想だろうか!」と。 歴史的なコメ高騰に苦しむ国民のために、政府がひねり出... -
政治・経済
日本維新の会「社会保険料6万円減」の衝撃と死角:医療費4兆円削減の現実を検証
はじめに:社会保障改革は「見かけの数字」だけで語れるか 日本維新の会が掲げる「社会保険料を下げる改革提言」は、現役世代一人あたり年間6万円の負担減という、非常にわかりやすい目標を提示しています。社会保険料の重さに苦しむ若者や子育て世代にと... -
政治・経済
「防衛費増額賛成」という世論は本当に民意なのか
世論調査の数字が隠す消極的賛成の実態 高市政権が掲げる防衛費の急拡大について、各メディアの世論調査では「賛成が多数」「理解が進む」といった結果が相次いで報じられている。だが、こうした報道をそのまま"民意"と受け取るのは危険である。 現在の世... -
政治・経済
日本維新の会って、結局何がしたいの?看板と実態のギャップを読み解く
最近、ニュースでよく見る「日本維新の会」。自民党との連立協議などで、その存在感が増しています。 「身を切る改革」「政治とカネの透明化」といったわかりやすいスローガンを掲げているため、「既存の政治を変えてくれそうだ」という印象を持つ人も多い... -
政治・経済
リニア中央新幹線は本当に必要なのか?——11兆円工事費が問う「速さの限界」
「リニア工事費が4兆円増、総額11兆円に」。そんなニュースが流れたとき、思わずテレビの前で息をのんだ。リニア中央新幹線は長らく「日本の未来を支える国家プロジェクト」として語られてきたが、最近の報道を追うほどに、その輝きがどこか曇って見える。... -
政治・経済
削る政治と、削られる民意
議員定数削減ブームの背景 2025年10月17日、吉村洋文代表がフジテレビ番組で「議員定数削減は絶対条件」と発言したことをきっかけに、SNS上で大きな議論が巻き起こった。「身を切る改革だ!」というかけ声が、まるでお祭りのようにX(旧Twitter)を駆け巡... -
政治・経済
「言葉」と「構造」──“嫁入り”発言が映し出した政治と感覚の歪み
序章:言葉が照らす政治の無意識 「麻生家に嫁入り」という一言が、これほどまでに波紋を広げるとは、多くの人が予想しなかっただろう。立憲民主党・本庄知史氏の発言は、ジェンダー問題として批判を浴びたが、その本質は自民党の閉鎖的で時代錯誤な人事構... -
政治・経済
高市新総裁で自民党は変わるのか?「解党的出直し」という名の壮大な茶番劇
「解党的出直し」とは何だったのか 2025年10月4日、高市早苗氏が自民党史上初の女性総裁に選出された。「自民党の新しい時代を刻みました」という高揚した言葉とは裏腹に、この総裁選が示したのは、自民党という政党の変革不能性という冷徹な現実だった。 ... -
政治・経済
自民党総裁選の行方と日本の再生
歴史的転換点に立つ日本政治 前例なき政治危機 2025年9月、日本政治は戦後最も重要な岐路に立っています。石破茂首相の辞任表明を受け急遽実施される自民党総裁選は、単なる党首選びに留まらない、日本の針路を決定づける歴史的な意味を持っています。 そ...
12
