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社会問題
「政治家削減」というポピュリズムの罠――「身を切る改革」がもたらす、民主主義のコストカットと本当の代償
「積極的にやりたい人間なんて、どこにもいない」――。 会合の後、自民党幹部がこぼしたこの本音が、すべてを物語っている。 12月3日、自民党は衆議院定数の1割削減案を事実上了承した。岩屋毅前外相が「拙速で乱暴だ」と声を荒らげても、その流れは止まら... -
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高市政権の減反政策は「食料安保」への逆行
――いま求められているのは「減産」ではなく「増産+価格保証」です はじめに:米づくりをめぐる分岐点 2025年秋、高市早苗政権のもとで鈴木憲和農林水産大臣が「需要に応じた米生産」を掲げ、2026年産米の生産目標を5%(約37万トン)削減すると発表しまし... -
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共同親権という“正解”を急ぐ社会 |「国際基準」に追いつく前に、私たちは何を見失っているのか
「また“国際基準”が来た」 日本の家族制度に、「国際基準」という言葉が降ってきた。 2026年4月から、離婚後も父母の双方が親権を持てる「共同親権」が導入される。長らく日本では、離婚後に親権を持てるのは一方だけという「単独親権」が続いてきた。 「... -
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リニア中央新幹線は本当に必要なのか?——11兆円工事費が問う「速さの限界」
「リニア工事費が4兆円増、総額11兆円に」。そんなニュースが流れたとき、思わずテレビの前で息をのんだ。リニア中央新幹線は長らく「日本の未来を支える国家プロジェクト」として語られてきたが、最近の報道を追うほどに、その輝きがどこか曇って見える。... -
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なぜ「優秀な男子」ほどいじめを止めないのか
国際調査が明かす日本社会の深層 「自分が下手だから、頑張らないといけないと思った」 秋田県の高校バレーボール部で監督から暴力を受け続けた男子部員は、当初こう考えていたという。殴られ、蹴られ、3キロのボールを顔面に投げつけられても——「自分が悪... -
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見えない犯罪の時代――13歳がオンカジに手を出す社会の構造的バグ
2025年10月、神奈川県在住の13歳中学生が、スマートフォンで海外のオンラインカジノにアクセスし、暗号資産を賭けていたとして警視庁に通告された。児童相談所送致の理由は「常習賭博」——単なる"遊び"ではなく、繰り返された違法行為という扱いだ。 この事... -
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使えない災害対策、眠る7480万円 ―陸自ドローン問題が示す「お役所仕事」の深刻さ
陸上自衛隊が災害対応用に購入した高性能ドローンが5年間使用できない状態だった問題が発覚し、日本の防災体制の機能不全を浮き彫りにしています。この事例は「お役所仕事」の典型として、多くの専門家から批判を受けています。 会計検査院の調査によれば... -
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配達現場のSOS ~20年変わらぬ構造的危機が生む「見えない未配達」~
繰り返される配達業界の危機 2025年9月、日本郵便で発覚した大規模な未配達問題は、単なる一企業の不祥事ではありません。実は20年以上前から、配達業界全体が抱え続けてきた構造的な問題の氷山の一角なのです。 今回明らかになったのは、2021年から2024年... -
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誤解が炙り出した日本社会の「心の貧困」
—アフリカホームタウン騒動が映し出した「余裕なき社会」の現実— 2025年8月21日、横浜で開催された第9回アフリカ開発会議で、国際協力機構(JICA)が発表した「アフリカ・ホームタウン」計画。日本の4つの自治体とアフリカ4か国の国際交流を促進する、本来... -
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地球を冷やす「脱炭素」が、私たちの冷凍食品を溶かす日
はじめに:アイスクリームが届けてくれた、未来からの「警告」 「この夏、なんだか宅配のドライアイスが小さくなったな…」 もしあなたがそう感じたなら、それは気のせいではないかもしれません。生活協同組合ユーコープでは、ドライアイスを約2割小さくす...
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